よく、
「話し上手な人は聞き上手」
と言われます。
何故でしょう?
たぶん、聞き上手な人は
好奇心旺盛で、人からいろいろな
話を聞くことが好きなのでしょう。
それがある種の訓練になって、
いつの間にか質問を挟みつつ
興味が赴く方向へ導く、
つまり相手の話をストーリーが面白く展開
するように組み立てているという、
聞き上手としての能力が磨かれたのだと思います。
人の話を聞くことによって、
どんな風に話を展開すれば面白いかがわかり、
その結果、話し上手になったのです。
これは、外国語を勉強するプロセスを考えると
わかりやすいでしょう。
文法を習い、単語を覚えても、
すぐにしゃべるのは難しいけれど、
聞き取る方は意外と速く能力が向上します。
そして、聞いているうちに、
ネイティブスピーカーの話から、
シチュエーションに応じた表現を覚え、
しゃべれるようになります。
外国語に堪能な人の多くが
リスニングのトレーニングを経て
スピーキングの技量を上げています。
ならば、話し上手を目指すにはまず、
聞き上手になることです。
そのために必要なのは、
第一に人の話に興味を持つこと。
たとえ「つまらなそう」に思える話でも、
何かえるものがあるはず。
極端な話、
「こんな話を聞いても、誰も喜ばないよね」
とわかるだけでも、ひとつの収穫なのです。
そういう話を自分はしないようにする。
という教訓になりますから。
次に大切なのは、
相手との話の合間に相槌を打つこと。
これは
「あなたの話をちゃんと聞いているわよ」
というサインになり、相手を
いい気持ちにさせることが出来ます。
人というのは、共感してもらえると、
とても嬉しいものです。
相手が話にちょっと間をおくタイミングで、
「うん」
「はい」
とか
「へーそうなの」
「なるほどねぇ」
「ふうん」
「えーっ!」
「あらあら」
何でもいいから言葉を発すると効果的です。
その際、たまに少しオーバーかなという程度に
リアクションを入れるのも、
一つのテクニック。
興味津々で身を乗り出したり、
身をのけぞらして驚いたり、
顔をしかめたり、大笑いしたり、
興奮に目を輝かせたりすると
話を楽しんでいることが表現できます。
わざとらしくならないようにする
注意は必要ですが。
常に「ええ、ええ」では芸がないし、
同じ相槌を連発すると逆に口先だけの同意ととられ、
「ホントに聞いているのかしら」
と不振に思われる場合があるので、
相槌にも強弱やバリエーションがあった方が良いのです。
さらに
相槌のワンランク上の技術が
時々質問を挟むことです。
話が一段落ついたところで
「それでどうなったの?」
「その時どんな気持ちがした?」
「相手の反応は?」
とい言った具合に、質問するのです。
相手は、自分の話に興味を持ってくれているんだと喜び
とても気分がよくなります。
話も大いに盛り上がるでしょう。
また、自分の意見を言うのも
ちょっぴり奈良OKです。
相手が話しているときは、
あくまでも相手が主役なので、
意見はその座を奪わない程度に
出来るだけ短く、というのが基本です。
と同時に、聞き役に回っているときには、
反対意見は
「あなたはどう思う?」
と、意見を求められるまで
我慢するのが無難でしょう。
共感を覚えたような時だけ
「私にも経験があるけど、すごく落ち込んだわ」
「私もその幸運にあやかりたいわ」
「実は私も興味があって、調べたことがあるわ」
などと、自分を主語にした言葉を発するのが
ちょうどいいと思います。
以上が聞き上手になるためのコツ。
次回は会話のタブーについてお話ししますね。
今日も最後までお読みいただいてありがとうございます。
今日一日があなたにとって
素敵な一日になりますように。