やめたいのにやめられない②

やめたいのにやめられないもう一つは

親子関係にあります。

心の中に空いた空洞のような満たされない思いは
実は今に始まったことではなく、
子供の頃からずっとあったものなのです。

真面目で優秀、親を困らせたことのない
優等生タイプにありがちなのですが

母親が強く厳しい存在であるために
親子関係が
「ギブアンドテイク」
の状態になります。

つまり、いい成績をとったら
遊園地に連れて行ってあげる。

ピアノのお稽古で先生に褒められたら
欲しいおもちゃを買ってあげる。

といった具合に、

それが出来たらお母さんはあなたが好きなのよ。

というご褒美がもらえるわけです。

これでは子供は目の前にニンジンをぶら下げられて
走っている馬と同じです。

そのため子供は

自分は親に認められる成果を上げないと
愛してもらえない

と感じるのです。

これを続けていくと、
子供は親の顔色をうかがって生きていくので、
自分の欲求がなおざりになってしまいます。

本当はこんなことしたくないのに
という気持ちがあっても
幼いうちは気が付きませんから、
とにかく親に褒められることをするのです。

このおざなりになった自分の本当の欲求は
ずっと満たされることはなく、
出来た空洞は大きな空虚感となり、
だんだん楽しみや痛みを伴うようになってきます。

そのため、
悲しまなくて済むよう、
痛みを感じなくて済むよう、
知らず知らずのうちに何かにのめりこんでいきます。

例えば、
気分を変えてくれる物質、(覚せい剤、お酒、タバコなど)
高揚感をもたらしてくれる行為(セックス、買い物、ギャンブルなど)
心を満たしてくれる関係(不倫、DV、モラハラなど)

これがエスカレートしていくと

「依存症」へと転がっていくのです。

つまり、依存症は

「自己喪失をベースにした苦しい生き方」

なのです。

依存症の人は、自分と他人との区別がはっきりしていない
という問題があります。

みんなに好かれ受け入れてもらえなければ、
と考えているので、

相手がとるべき責任でも、
自分が肩代わりしてしまいます。

一緒にいる相手が詰まらなそうだと、
自分のせいではないかと不安になります。

つまり、「どこからどこまでが自分なのか」
という輪郭があいまいなのです。

ですから、今自分はどんな気持ちなのか、
何を望んでいるのかわからなくなることがあります。

そして、人生は楽しむものではなく、
努力して切り抜けていくものだと思っています。

依存症の人に

「何をやっているときが一番楽しいの?」

と聞くと

「特に何も」
「寝ているときが一番楽しい」

といった感じの答えです。

もしも、本当に自分が何をしたいのかわかっていれば、
その目的に向かって、建設的なことをするはずです。

わかっていないから、手当たり次第に
いろんなものに依存して自分を見失ってしまうのです。

あなたは何をしているときが楽しいですか?

好きなことがありますか?

あるなら、依存止まりです。

ないのでしたら、夢中になれることを見つけることが

今のあなたには必要です。

今日も最後までお読みいただいてありがとうございます。

今日一日があなたにとって

素敵な一日になりますように。

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